誰でもわかる先天性心疾患

先天性心疾患など小児循環器をなるべくわかりやすくお話します。主に看護師さん向けですが、小児循環器を専門としない医師向けの内容も多く含まれています。教科書ではわかりにく内容の理解の助けになればと思い書いています。

low flow

肺血流を増やす治療について(low flowの治療) 基本10

low flowは肺血流が少ない疾患です。 肺血流が少なすぎると、酸素濃度が低下して困ります。 前回は肺血流が少ない疾患は ・肺動脈が狭い+逃げ道がある疾患 ・肺動脈が閉鎖している疾患 このような疾患があるというような話をしました。 今回はこんな疾患の…

Low flow(肺血流が減少する疾患)について考えよう 基本9

Low flowについて話す前に少し知っておかなければいけない事項があります。 それは 「動脈管(patent ductus arteriosus; PDAやDAと略します)」 についてです。 極端な事を言えば、肺につながる血管は 「肺動脈と動脈管の2つだけ」です。 なので、肺血流に…

Low flowについて考えていこう 基本8

先天性心疾患を診たときにはまず、 「肺に流れる血液の量を考えよう」という話をしました。 これまでは肺に流れる血液が多い状態について話をしてきました。 肺に流れる血液と全身に流れる血液の量が同じなのは、普通の心臓や心内修復術後の心臓です。 では…