誰でもわかる先天性心疾患

先天性心疾患など小児循環器をなるべくわかりやすくお話します。主に看護師さん向けですが、小児循環器を専門としない医師向けの内容も多く含まれています。教科書ではわかりにく内容の理解の助けになればと思い書いています。

心臓の絵を描いてみよう!

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なぜ心臓の絵が重要なのか?

ちょっと話はそれますが、心臓の絵、描けますか?

心臓の絵をスラスラっと描ける事は結構重要です。

なぜなら

① 患者さんに説明する時にわかりやすいので。

② 心臓の構造を、より理解できるので。

このため、後輩医師を教える時や看護師さんの講義では「心臓の絵を描きましょう。」と言う話をいつもしているつもりです。

 

患者さんに説明する時に、図なしで説明しても

まず理解してくれません。図があっても理解できるかどうか、という難しい血行動態の人もたくさんいます。

それとともに、絵を描く事は、患者さんのためにもなるかもしれませんが、実は自分のためになります。

心臓の絵を描く事は心臓の構造の理解に非常に役立ちます。

なのでフリーハンドでスラスラっと心臓の絵を描けるようになることを、お薦めします。

心臓の絵を描こう!

では、実際どのように描いていくかと言う事ですが、いくつかポイントがありますので参考にしながら練習してみてください。

下の絵は僕がPower Pointで描いた絵です。

 

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手書き正常心

あまり美しい出来でもありません。。。お許しください。

ポイントを羅列していきます。各血管などの位置関係を正確にしておく事が大事になります。

・InnV(無名静脈)がSVC(上大静脈)に入っている。

SVCは肺動脈の前を通る。

・RV(右心室)は筋肉がゴツゴツしている。(わざと波々に描いてます)

・肺動脈は大動脈の前から出ている。

・右の肺動脈は大動脈弓をくぐっており、大動脈の後ろを走行する。

・LV(左心室)はつるつるの筋肉。

・LV(左心室)は横に描きつつも、RV(右心室)の後ろをイメージ。

・大動脈の枝の1本目は途中で2つに分かれる。

・大動脈弁は肺動脈弁の右。(なかなか難しいので描けない時もある。)

 

こんな感じになります。できれば、描きながら説明する動画などあればわかりやすいのですが、10回くらい描いてみると、なんとなくわかってきます。

いろんな血管の名前がでてきますが、そのうち覚えるくらいの感じでいいです。

心臓の絵、描けない人は、ぜひ挑戦してみてください!